あそこには絶対負けられん!ガチなライバル大学とその由来「日大VS筑波 通称にっつく戦」

大学対抗で行われるスポーツにはたくさんの種類があります。そしてそれぞれの競技ごとに「因縁の対決」、「伝統の一戦」と呼ばれる重要な試合が存在します。その大学の学生や出身者でなくとも、つい興味を持ってしまうこれらの戦い。
 
互いのプライドを懸け激しく競い合う大学生たち。その由来や歴史についてご紹介しましょう。
 
●野球ならまず「早慶戦」! 関西でも伝統校の戦いが熱い!
 
大学スポーツといえばまず頭に浮かぶのが野球ではないでしょうか。
 
中でも1903年に初の対戦が行われた早稲田大学と慶應義塾大学による「早慶戦」は後の東京六大学野球連盟の結成にも影響を与えるなど、とても伝統のある一戦としてテレビ中継も行われます。
 
また、同じ関東勢同士による対決としては法政大学と明治大学による「法明戦」も有名です。この2校は開校したのがほぼ同時期であったことや、前身となった法律学校が共にフランス法の流れを組む五大法律学校であったことなどから、現在でも良きライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)し続けています。
 
ともすれば険悪で一触即発なムードになりがちな早慶戦と比べると、好敵手同士として互いに認め合う良好な雰囲気があるといえるでしょう。
 
大学野球では他にも、同志社大学と立命館大学による「同立戦」や、関西大学と関西学院大学による「関関戦」など、関西地方でも熱い戦いが繰り広げられています。
 
●早慶の譲れぬ戦いはサッカーでも!明治VS立教も注目度高し
 
大学サッカーでの伝統の一戦と言えば早稲田大学VS慶應義塾大学の「早慶戦」と、明治大学VS立教大学の「明立戦」です。
 
「早慶戦」は両校が所属する関東大学サッカーリーグ戦とは別に「早慶サッカー定期戦」として1950年から始められ、過去65回の対戦成績は早稲田が33勝18分14敗と優勢。2002年からは女子サッカーの試合も同日開催されるようになり、こちらも新たな伝統の一戦として育っていきそうな予感です。
 
また、明治大学と立教大学の定期戦も去年で55回を迎えた歴史ある戦い。早慶戦に比べるとやや地味な印象ですが、固定ファンも多くプロクラブキラーとして知られる明治大学サッカー部のプレーを見ようと多くの観客が集まります。
 
●組んず解れつ3校相まみえる!ラガーマンのプライドを懸けた戦い
 
大学ラグビーでは早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学の3校が三つどもえとなって因縁の対決を繰り広げています。
 
それぞれ「早慶戦」「早明戦」「慶明戦」と呼ばれ関東大学ラグビー対抗戦の目玉試合として全国から注目されています。これまでの同対抗戦での優勝回数は、早稲田が22回、明治が15回、慶應が4回と早稲田がリード。
 
早稲田大学と明治大学は全国選手権大会でも優勝回数が1位・2位と一歩も譲らぬ戦いを見せています。ここ数年は帝京大学の躍進が注目される大学ラグビー界ですが、早稲田だい学、明治大学、慶應義塾大学が今後どのようにして盛り返していくのか楽しみです。
 
●王者関西学院を倒せ! 盛り上がる関西地方のアメフト熱!
 
大学アメフトの歴史は意外と古く、関西学院大学アメリカンフットボール部が1941年に創部。京都大学アメリカンフットボール部も1947年に創部されました。
 
この2校の争いは「関京戦」と呼ばれ、特に1980年代には両校が毎年交互にリーグ戦を優勝するなど黄金時代を向かえました。
 
関西学院大学は、日本大学との「甲子園ボウルでの赤と青の対決」や立命館大学との「関立戦」、日本体育大学との「関学対日体大・春季交流戦」などアメフト界においてたくさんの注目カードを抱えており、まさにレジェンドといった風格があります。
 
●風よりも速く!早慶自転車部、終わらないデッドヒート!
 
自転車部でも熱い火花を散らすのはやはり早稲田大学と慶應義塾大学。二校の直接対決は早慶自転車競技定期戦として1939年(昭和14年)に始められ、これまでに48回もの歴史を刻んでいます。
 
2014年11月に行われた競技会では早稲田が64ポイント、慶應が32ポイントを獲得し、早稲田が勝利を手にしています。
 
●日大VS筑波 通称「にっつく戦」も要注目
 
その他、バスケットボールや体操では日本体育大学と筑波大学がライバル関係にあり、毎年定期戦を行うなど互いに実力を高めあっています。
 
●経済・政治面では日大や東大も強い
 
ちなみに、スポーツ以外の面で各大学を比べてみると、社長の出身校では1位が日本大学の2万2,124人で、2位慶應義塾大学の1万1,120人に2倍近い人数差をつけています。以下、3位は早稲田大学、4位明治大学、5位中央大学と続きます(東京商工リサーチ調べ)。
 
また、2014年末時点での現役国会議員出身別大学では、1位が東京大学の138人で2位早稲田大学の84人、3位慶應義塾大学の81人を大きく引き離しています。この分野ではさすがの早慶も東大には一歩及ばずといったところでしょうか。
 
やはり大学対抗というと早稲田大学VS慶應義塾大学という図式がとても多いですね。この2校の対決はスポーツだけにとどまらず、応援合戦やOBの蔵元による「美酒早慶戦」という日本酒対決にまで発展しています。
 
若き魂のぶつかり合う熱い大学対決。これからもたくさんの伝説を残してくれることでしょう!